プードル (Poodle)

プードル
プードル

プードルの特徴と飼い方、育て方

ふわふわのカーリーヘアーを健康的に維持するためには?

プードルの一番の特徴は、ふわふわのカーリーヘアーです。犬は全身が被毛で覆われているため、皮膚と被毛の健康を維持するために、多くの栄養を必要とします。そのため、皮膚・被毛の状態は、健康状態と栄養状態を確認するバロメーターのひとつと言えるでしょう。
被毛のほとんどは、ケラチンというタンパク質でできており、ケラチンは、シスチン・メチオニンといった、タンパク質から作られるアミノ酸を多く含みます。消化分解されないタンパク質は、腸で吸収されず、栄養素として利用することができませんので、消化の良いタンパク質を食事から充分に摂取することが大切です。

プードルの巻き毛のほとんどは下毛(アンダーコート)です。毛は通常、成長が終わると抜けてしまいますが、プードルの毛は、換毛せずに季節に関係なく伸び続けるので、定期的なグルーミングが必要です。
毛の色は、体内で作られた色素によって決まります。その色素は、チロシンというアミノ酸から作られるのですが、そのためには、チロシンだけでなく銅も必要です。チロシンや銅が不足すると色素が十分に作られず、毛の色が薄くなってしまいます。毛の色を保つためには、プードルに適した栄養バランスのフードを与えることが大切です。

健康的な被毛は健康な皮膚から。皮膚の健康を維持するためには?

健康的な被毛を維持するためには、皮膚の健康も大切です。プードルは、皮脂の分泌がラブラドールレトリバーやシベリアンハスキーなどと比べて5分の1程度という特徴があります(皮脂が少ないから、被毛がふわふわになるのです!)。皮膚が乾燥しすぎないように、良質な脂肪を適度に食事から摂取するようにしてあげましょう。
また、適切な量のビタミンAは、皮脂の分泌や皮膚のターンオーバーを適切に保ち調整し、フケの少ない健康的な皮膚を保ちます。

健康維持には運動も大切です。

本来は水鳥猟に使われていた狩猟犬であるため、活発で運動量が多く、豊かな被毛の下にはひきしまった筋肉質な体が隠されています。小型の室内犬は、あまり運動が必要ないと思われがちですが、健康な筋肉の維持のためにも、トイプードルでも毎日、お散歩に連れて行って運動させてあげましょう。

健康維持のために注意することは?

プードル(特にトイ)は最も寿命の長い犬種の一つに数えられています。でも、元気で長生きしてもらうには、定期的な健康診断が重要です。
ACVIM(American College of Veterinary Internal Medicine:アメリカ獣医内科学会)によると、ミニチュアプードル、トイプードルは、心臓病を起こすリスクが高い犬種のひとつとして分類されており、定期的な健康診断が推奨されています。

性格

活発で好奇心が強く、頭が良くて友好的です。優れた知能と認識力を持っています。
聡明で物覚えが良く、機敏で活動的です。比較的しつけをしやすい犬種です。

原産国と歴史

プードルの原産国についてはかつてさまざまな説がありましたが、現在ではフランスが原産地とされています。プードルの先祖は、ドイツから移入された水辺で働く猟犬といわれており、ドイツ語の“Pudel=水がはねる音”がプードルという名前の語源になっています。プードルは泳いで獲物を運ぶ能力に優れた犬でした。

プードルは、皮脂の分泌量が少ないので、ラブラドールのように、被毛が水をはじきません。伝統的な「コンチネンタルクリップ」とよばれるカットスタイルは、被毛が水辺で働く際に濡れて重くならないように、との配慮から生まれました。

また、プードルは、フローベールの『ボヴァリー夫人』やゲーテの『ファウスト』、ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』などの文学作品の中にも登場しています。こうした有名な文学作品の中に登場するという歴史をもつ犬種はあまりいません。現在のような愛好家があらわれる以前から、多くの人に愛された犬なのです。

プードルの種類(色)

レッド、アプリコット、ホワイト、ブラック、クリームの5種類の被毛の色が認められています。

体のサイズ

  • ●スタンダードプードル:体高45~60cm(上下2cmまで許容)
  • ●ミディアムプードル:体高38~45cm
  • ●ミニチュアプードル:体高28~38cm
  • ●トイプードル:体高28cm以下(26cmが望ましい)
    (JKC全犬種標準書第10版より一部改変)

プードルの年齢(ライフステージ)にあった食事の選び方

体がつくられる成長期、健康を維持する成犬期、健やかにエイジングするための高齢期、それぞれのライフステージで、必要な栄養バランスが異なります。年齢にあった栄養バランスの食事を与えましょう。

10ヵ月齢までの子犬期

●子犬期の被毛ケアのポイント

小型犬は体重に対して表面積の比率が高く、皮膚・被毛の健康維持に多くの栄養素を必要とします。子犬の時期はさらに表面積の比率が高くなるため、子犬の時期から皮膚・被毛の健康を維持してあげることが重要です。
伸び続ける被毛のための十分な量のタンパク質、柔らかな被毛を維持するためのルリチシャ油、健康な皮膚の状態を維持するためのオメガ3系脂肪酸などを適切に食事で摂取することが理想的です。

●健康的な消化の維持

プードルは消化器疾患で動物病院を訪れる割合が、犬全体の平均と比べて高い傾向が見られます。(アニコム家庭どうぶつ白書2015)
特に、子犬の消化器系はまだ発展途上のため、食事の消化スピードは緩やかで、成犬と同じようには栄養を消化・吸収できません。そのため、腸内の細菌バランスを理想的な状態に保ち、さらに消化性が高いフードを与えることが理想的です。

●健康を維持し、本来の抵抗力を維持

10カ月齢までの子犬期の間、抵抗力は未発達です。優れた栄養バランスで健康を維持することで、子犬が本来持っている抵抗力を維持することが出来ます。腸内環境を健康に維持するプレバイオティックスや複数の抗酸化成分を組み合わせて食事から摂取することが理想的です。

10カ月齢~8歳までの成犬期

●成犬期の被毛ケアのポイント

被毛の健康を維持するには、その主な素材となる「ケラチン」というタンパク質に含まれる「シスチン」、「メチオニン」といったアミノ酸を十分に摂取する必要があります。これには、消化性の高いタンパク質を十分に取ることが重要です。消化性の低いタンパク質では、摂取したタンパク質がアミノ酸に分解されて体内に吸収される率が低くなります。 また、ガンマリノレン酸やリノール酸などのオメガ6系不飽和脂肪酸が、毛ヅヤなど被毛の質を保つために重要です。さらに、ビタミンAには皮脂の分泌を適切に保つ働きがあります。

●健康な口内環境に配慮

小型犬は中型犬・大型犬に比べて、歯石が蓄積しやすく、歯と歯ぐきの健康維持に配慮が必要です。歯石が蓄積すると、歯ぐきから細菌が血液中に侵入して、心臓の健康に悪い影響を与える可能性があります。
噛むことを促すキブル(粒)で歯をブラッシングすることで、歯垢・歯石の蓄積を抑えることができます。そためには、食べやすいだけでなく、しっかりと噛むことのできるプードルの顎に合わせたキブル(粒)であることが重要です。また、人の歯磨ペーストにも使用されているポリリン酸は、歯の健康維持に役立ちます。

●健康な筋肉を維持

本来、猟犬であるプードルは引き締まった筋肉質な体つきです。そのため、筋肉の材料となるタンパク質を十分に摂取することが必要です。また、活発で運動量の多いプードルのために、無理なくエネルギーを摂取できるよう、適度な脂肪を含み、健康的な脂肪代謝を維持するためにL-カルニチンが配合された食事が推奨されます。

8歳以上の中・高齢期

●中・高齢期の被毛ケアのポイント

歳をとるとともに、タンパク質の合成や皮脂の分泌量は減少する傾向があります。そのため、次第に毛ヅヤが悪くなったり、被毛の量が少なくなったりします。また、毛根にある色素細胞の働きが低下すると白髪が目立つようになります。
被毛の健康を保つために、適切な量のタンパク質、脂肪を摂取することが必要です。また、抗酸化成分を十分に摂取することも重要です。

●高齢期に備えた心機能の健康管理

アメリカ獣医内科学会(ACVIM)によると、トイプードルやミニチュアプードルなどの小型犬は、心臓病のリスクが高い犬種に分類されています。特に高齢になるほど発生率が高くなるため、高齢期の健康を維持するためには、まだ元気な中・高齢期からの健康管理が欠かせません。
EPA・DHAは心臓の健康維持をサポートします。また、L-カルニチンは心臓の筋肉が脂肪をエネルギー源として利用することを助けます。さらに、タウリンは心臓の筋肉の健康維持に必要です。

●健康的な筋肉量を維持

歳をとるとともに、タンパク質の合成よりも分解が起こりやすくなります。そのため、健康的な筋肉量を維持するために、適切な量のタンパク質を摂取する必要があります。また、ロイシンは筋肉の維持を助けます。

ライフステージで変わる必要な食事によるケアのポイント

ライフステージよって、ケアのポイントがどのように変わっていくか、見てみましょう。
グラフ内で値が大きく示されている部分が、各ライフステージで特に重要なケアポイントです。
また、どんなに健康によい食事でも食べてくれなければ意味がないため、食べやすさや美味しさも大切です。

ライフステージによるケアポイントの変化
子犬期(2ヵ月~) 成犬期(10ヵ月~) 中・高齢期(8歳~)
食べやすさ、美味しさのポイント
成長段階で、口も顎が小さいので、小型のキブル(粒)が食べやすい 小型犬でも食べやすい小さめのキブル(粒) 噛む力が弱くなった高齢犬のために、水にふやかすことができるキブル(粒)
  プードルにとっての美味しい“におい”にこだわったウェットフード プードルにとっての美味しい“におい”にこだわったウェットフード
 
プードル

プードルがよく噛んで食べることに配慮したキブル(粒)の形