ダックスフンド (Dachshund)

ダックスフンド
ダックスフンド

ダックスフンドの特徴と飼い方、育て方

最大の特徴は、四肢の短い体。飼い方の注意点は?

四肢が短いため、跳躍したり高いところから飛び降りたりしたときの着地の衝撃が背柱に伝わりやすい犬種です。大きな段差に注意しましょう。また、背中への負担が大きくなる抱き方をしないように注意しましょう。つまり、縦に抱かないで横にして抱くようにしましょう。

本来狩猟犬ですので、運動量が多い犬種です。

室内飼育に適した犬種ですが、もともとアナグマなどの動物を穴から追い出す仕事をしていた狩猟犬ですので、運動量が多く筋肉質な犬種です。運動不足になると、太りやすくなるだけでなく、ストレスが溜まってしまうこともありますので、注意が必要です。
筋肉質な体をしていますので、筋肉の材料となるタンパク質を食事から適切に摂取する必要があります。

健康維持のために注意することは?

ダックスフンドは成長の過程で橈骨(前腕部の親指側の骨)が尺骨(前腕部の小指側の骨)よりも早く石灰化するため、尺骨にくらべて橈骨が短くなっています。そのため肘関節の湾曲が他の犬種に比べて大きくなっており、肘の関節に負担がかかりやすい構造になっています。

ダックスフンドは「軟骨異栄養性犬種」と呼ばれる犬種のひとつで、若齢のうちから椎間板の軟骨に変性が起こりやすく、椎間板ヘルニアの発生率が高いことが知られています。

また、ダックスフンドは、ACVIM(American College of Veterinary Internal Medicine:アメリカ獣医内科学会)が作成した犬の僧房弁閉鎖不全症のステージ分類によると、心臓病を起こすリスクが高い犬種の一つとして、分類されており、定期的な健康診断が推奨されています。

性格

とても活発な犬種です。勇敢で根気強く、何に対しても恐れませんが、友好的で落ち着いた一面も持っています。アナグマを穴から追い出すために、穴の中に入ると、猟師の指示が聞こえなくなるので、自分で判断することが求められます。その結果、よく言えば主体性があるのですが、時にはその性質が頑固な性格として現れることもありますので、しっかりとしつけをしましょう。

原産国と歴史

ダックスフンドの原産国はドイツで、中世から狩猟犬として活躍していました。“ダックス”とは、ドイツ語でアナグマ(Dachs)のことであり、穴に潜むアナグマを威嚇して外に追い出すのがダックスフンドのおもな役割でした。細長い体と短くてがっしりした前脚で穴を掘り獲物を追い出します。なお、カニーンヘンはウサギの狩猟用としてつくり出されたことから、「ラビット ダックスフンド」とも呼ばれています。

ダックスフンドの種類

ロングコート、スムースコート、ワイヤードがあり、毛色は、レッド、ゴールデン、レッドやゴールデンにブラックが混ざった毛色、ブラック、タン、グレーなどのバイカラーやそこに部分的にホワイトが入った毛色など、いろいろな毛色があります。

 

体のサイズ

体高は、35cm~45cmです。
ダックスフンドのサイズは、胴の長さや体高でなく、胴まわりで分類されています。
胴回り35cm以上がスタンダード ダックスフンド、30cm以上35cm未満がミニチュア ダックスフンド、30cm未満がカニンへン ダックスフンドとされています。また、その測定は、15ヵ月齢時の胴回りとされています。

ダックスフンドの年齢(ライフステージ)にあった食事の選び方

体がつくられる成長期、健康を維持する成犬期、健やかにエイジングするための高齢期、 それぞれのライフステージで、必要な栄養バランスが異なります。年齢にあった栄養バランスの食事を与えましょう。

10ヵ月齢までの子犬期

●子犬期の骨と関節の健康維持

成長期は骨格が形成される時期ですから、健康な骨の成長のためにカルシウムだけでなく、リンなどのミネラルを適切なバランスに調整する必要があります。また、骨の約20~30%はタンパク質で出来ており、筋肉の成長だけでなく、骨の成長のためにも十分にタンパク質を摂取することが重要です。
成長期に肥満になると、その後も太りやすい体質になってしまいます。太ってしまうと背骨や関節に、より大きな負担がかかるため、適正体重を保つことも大切です。

●健康を維持し、本来の抵抗力を維持

子犬の抵抗力は未発達です。プレバイオティクスやマンナンオリゴ糖を含む優れた栄養バランスで健康を維持することで、子犬が本来持っている抵抗力を維持することが出来ます。
免疫細胞の約70%は腸管に存在しています。そのため、健やかな抵抗力の発育のためには、腸の健康を維持することも重要です。

●健康的な消化の維持

子犬の消化器系はまだ発展途上のため、食事の消化スピードは緩やかで、成犬と同じようには栄養を消化・吸収できません。そのため、腸内の細菌バランスを理想的な状態で保ち、さらに消化性が高いフードを与えることが重要です。

10カ月齢~8歳までの成犬期

●成犬期の骨と関節の健康維持

成長期に引き続き、骨と関節の健康維持のために、ミネラルバランスを適切に調整することが必要です。健康な骨と関節を維持するためには、カルシウムとリンをバランスよく摂取することが理想的です。また、グルコサミン・コンドロイチン硫酸は関節の健康維持に役立ちます。
太りすぎると、背骨や関節に負担がかかりますので、適正な体重を維持することも大切です。

●筋肉量の維持

本来猟犬であるダックスフンドは、筋肉質な体つきをしています。骨格を支える筋肉量を維持し、適正体重を保つことはダックスフンドにとって大切です。適切な量のタンパク質と、脂肪の健康的な代謝を維持するためのL-カルニチンを摂取することで、筋肉量と適正体重を維持することをサポートできます。

●健康な消化の維持

ダックスフンドは本来、活発で運動量の多い犬種ですが、室内で飼育されることが多いため運動不足になりがちです。運動不足になると腸の活動も不活発になり、うんちの状態や臭いにも影響を与えます。消化の良い原材料と、適切な食物繊維・プロバイオティックスを配合した食事は、健康な腸内環境を保つことで、健康的な消化を維持します。
犬種のもともとの特徴である運動量が多い点に配慮し、お散歩はしっかりした上で、食べ物も気を付けましょう。

8歳以上の中・高齢期

●中・高齢期の骨と健康の維持

犬における関節炎の81%は8歳以上の中・高齢犬でみられることが報告されています。(Vet Clin North Am 27(4):699, 1997、Pfizer Animal Health, 1996)中・高齢期のダックスフンドは関節の健康維持のためにケアが欠かせません。
グルコサミン・コンドロイチン硫酸や抗酸化成分、EPA・DHAは関節の健康維持に役立ちます。

●太りやすい高齢期に備えた健康管理

中・高齢期になると運動量が減少しますが、まだまだ食欲が旺盛なため、太りやすい傾向があります。太ってしまうと、背骨や関節にかかる負担がより大きくなるため、健やかな高齢期を過ごすために、まだ元気な中・高齢期からの体重管理が大切です。
また、歳をとるとともに、タンパク質の合成よりも分解が起こりやすくなります。そのため、健康的な筋肉量を維持するために、適切な量のタンパク質を摂取する必要があります。また、ロイシンは健康的な筋肉の維持を助けます。

●高齢期に備えた、腎機能の健康管理

歳をとるにしたがって、腎機能は徐々に低下します。15歳を超える犬の約10%が慢性腎臓病であるとの報告があります。(Adams LG a et al - Phosphorus, Protein and kidney disease. Proceeding Petfood Forum 1995 (13-26))。一度腎臓病になると、元に戻すことは出来ません。
機能の低下がみられる腎臓にとって、過剰なリンは負担になります。腎臓の健康維持のために、まだ元気な中・高齢期から、リンの含有量を適切に調整することが重要です。

ライフステージで変わる必要な食事によるケアのポイント

ライフステージよって、ケアのポイントがどのように変わっていくか、見てみましょう。
グラフ内で値が大きく示されている部分が、各ライフステージで特に重要なケアポイントになります。
また、どんなに健康によい食事でも食べてくれなければ意味がないため、食べやすさや美味しさも大切です。

ライフステージによるケアポイントの変化
子犬期(2ヵ月~) 成犬期(8ヵ月~) 中・高齢期(8歳~)
食べやすさ、美味しさのポイント
成長段階で、口も顎が小さいので、小型のキブル(粒)が食べやすい 小型犬でも食べやすい小さめのキブル(粒) 噛む力が弱くなった高齢犬のために、水にふやかすことができるキブル(粒)
  ダックスフンドにとっての美味しい“におい”にこだわったウェットフード ダックスフンドにとっての美味しい“におい”にこだわったウェットフード
 
ダックスフンド

ダックスフンドがよく噛んで食べることに配慮したキブル(粒)の形