第17回

暖かくなって痒がりだしたら

新型コロナウイルス感染症の影響で、みなさま大変な思いをされていることと存じます。みなさまとペットたちの健康を心から願っております。

外出自粛などでご自宅で過ごす時間が長くなり、今まで気付かなかった愛犬・愛猫のふとした行動に気付いたという飼い主さんもいらっしゃるのではないでしょうか。暖かくなるとともに、愛犬・愛猫が体を舐めたり掻いたりしているのに気付いた方もいらっしゃるかもしれません。頻繁に舐めたり掻いたりしているのであれば、痒みを感じていたり皮膚に炎症があったりする可能性があります。とくに犬は猫と違って自分でグルーミングをすることはありませんから、犬が体を頻繁に舐めているのであれば、皮膚に違和感があるはずです。

愛犬・愛猫が痒がっているのを見ると、真っ先にアレルギーが原因ではないかと思う方がたくさんいらっしゃいます。とくに食事のアレルギーを疑う方が多いようです。しかし、暖かくなって急に痒がるようになった場合は、ほとんどがハウスダストなど、環境中にあるアレルゲン(アレルギーの原因となる物質)が原因です。食物アレルギーの場合、基本的に季節によって症状が変化することはありません。そのため、このような場合に食物アレルギーを疑って、いわゆる低アレルギー食やグレインフリーのフードなどに変更しても痒みはおさまりません。低アレルギー食は、アレルギーを治すフードではなく、食物アレルギーの原因となる成分を含まないフードだからです。つまり、食物アレルギーでない場合には、低アレルギー食は役に立たないのです。

環境中のアレルゲンが原因の場合は皮膚のバリアを整えてあげるほうが有効です。愛犬・愛猫が痒がっていることに気付いた方は、一度、ペットショップや動物病院に、フードの内容も含めて、ご相談になって下さい。

原田 洋志(はらだ ひろし)

プロフィール

原田 洋志(はらだ ひろし)

  • ロイヤルカナン ジャポン合同会社
  • コーポレートアフェアーズ
  • サイエンティフィック コミュニケーション マネジャー
  • 獣医師
  • 名前:ポン次郎
  • 猫種:メインクーン
  • 性別:去勢オス
  • 年齢:9歳7ヵ月 (2009年3月26日生まれ)
  • 体重:9.7kg
  • 名前:チビ
  • 猫種:ミックス
  • 性別:避妊メス
  • 年齢:2歳6ヵ月 (2016年5月5日生まれ)
  • 体重:4kg