第16回

ウェットフードについて - 猫編

前回は犬にウェットフードを与えることのメリットについてお話しました。今回はその猫編です。

猫にウェットフードを与えることには、犬以上に大きなメリットがあります。それは確実に水分摂取量を増やせることです。

現在、家庭で飼育されている猫たちの祖先は、「リビアヤマネコ」であると考えられています。リビアはエジプトの西にある国で、国土の大半が砂漠です。つまり猫はもともと乾燥した水の少ないところで生活していたのです。そのため、猫には積極的に水を飲む習性がありません。動物の体の約80%は水分で出来ていますので、必要な水は、捕らえた獲物に含まれる水分を吸収することで得ていました。

ちなみに、動物の血液の塩分濃度は約0.9%で、これは味噌汁とほぼ同じです。しかし、肉食動物は余分な塩分を尿に排泄することができますので、これだけの塩分を摂取しても問題はありません。

水の少ない環境に適応して、猫は水分を節約するために濃い尿を作ります。そのため、尿路結石ができやすい傾向があり、水分摂取量が少なくなると、さらに尿が濃くなって尿路結石のリスクが高くなってしまいます。それを防ぐためには、猫が水分を十分に摂取できるようにして、尿が濃くなりすぎないようにすることが大切です。そのために、水をよく飲むように工夫されたドライフードを与えたり、ウェットフードを与えたりするようにしましょう。

猫にウェットフードを与えても、すぐに飽きてしまって、いろいろなフードをとっかえひっかえ与えている飼い主さんもいらっしゃると思います。食べ飽きないウェットフードを選ぶために大切なことは、味や素材でフードを選ぶのではなく、猫が好む栄養バランスのフードを選ぶことです。猫はタンパク質が十分に含まれていないものを避ける習性があり、例え好みの風味であってもタンパク質が少ないフードは、すぐに食べなくなってしまいます。ロイヤルカナンのウェットフードは猫が本能的に好む栄養バランスになるように十分なタンパク質が含まれているため、食べ飽きが少ないことで知られています。

あまり水を飲まない猫には、ウェットフードも与えることをおすすめします。

記事一覧

原田 洋志(はらだ ひろし)

プロフィール

原田 洋志(はらだ ひろし)

  • ロイヤルカナン ジャポン合同会社
  • コーポレートアフェアーズ
  • サイエンティフィック コミュニケーション マネジャー
  • 獣医師
  • 名前:ポン次郎
  • 猫種:メインクーン
  • 性別:去勢オス
  • 年齢:9歳7ヵ月 (2009年3月26日生まれ)
  • 体重:9.7kg
  • 名前:チビ
  • 猫種:ミックス
  • 性別:避妊メス
  • 年齢:2歳6ヵ月 (2016年5月5日生まれ)
  • 体重:4kg